等級制度について

2018年7月14日

自動車保険の等級制度はどのようなしくみになっているのでしょうか?等級による割引や初めて加入される時の等級をはじめ、2013年10月からスタートした新等級制度についても解説しています。

自動車保険の等級制度とは

自動車保険の任意保険には等級制度と呼ばれるものがあり、加入者の過去の事故件数などによって等級が決定されます。そして、この等級によって自動車保険の保険料が大きく変わってきます。

等級には1~20まであり、最も低いのが1等級で保険料が一番高くなり、反対に最も高いのが20等級で保険料が一番安くなります。1年間事故をしないで過ごすと翌年には1等級アップされ、反対に事故を起こすと翌年から3等級ダウンすることになります。

搭乗者傷害保険、無保険車傷害保険、車両保険のみの事故の場合は事故1件につき1等級下がることになり、また事故後1年間は事故有割引率が適用されます。

例えば18歳で初めて加入した人は6等級からスタートとなり、2年間事故を起こさなければ8等級になります。反対に2年連続で事故を起こせば6等級ダウンとなり1等級となります。もし1~2等級まで下がることになると、保険会社によっては契約更新をしてくれなかったり、また契約内容に大きな制限を加えられることにもなるので注意が必要です。

保険料を検討するカップル

等級による割引率

7等級以上をメリット等級と呼び、保険料に等級ごとに設定された割引率が適用されます。反対に5等級以下をデメリット等級と呼び、保険料を割増しして支払わないと自動車保険に加入することはできません。

<更新時の等級一覧>

等級 割引・割増率 等級 割引・割増率
事故無 事故有 事故無 事故有
1等級 +64% 11等級 -47% -25%
2等級 +28% 12等級 -48% -27%
3等級 +12% 13等級 -49% -29%
4等級 ±0% 14等級 -50% -31%
5等級 -10% 15等級 -51% -33%
6等級 -19% 16等級 -52% -36%
7等級 -30% -20% 17等級 -53% -38%
8等級 -40% -21% 18等級 -54% -40%
9等級 -43% -22% 19等級 -55% -42%
10等級 -45% -23% 20等級 -63% -44%

16~20等級はすべて同じ割引率になっていますが、これは20等級の人が事故を起こして3等級ダウンになっても20等級と同じ割引率が適用できるように工夫されているからで、優良運転手を優遇するために22等級まで設定している保険会社もあります。

新規加入時の等級

初めて自動車保険に加入される方は6等級からスタートとなります。ただし初めて加入される場合と保険を更新される場合の6等級は、同じ等級でも割引率が異なるので注意が必要です。また加入者の年齢によっても割引率が異なります。

例えば初めて加入される方は6等級(S)から始まるので割引率は30%割増となります。セカンドカー割引を使えば7等級からスタートすることができますが、さまざまな適用条件を満たす必要があるので、割引を検討されている方は保険会社に問い合わせしてみるなど確認してみましょう。

事故有等級とは

2012年4月から始まった新しい等級制度の元では、ダウン事故を起こすと翌年から「事故有等級」となり割高の保険料を支払うことになります。事故を起こした人へのペナルティという意味合いも大きく、事故有等級を設けることによって事故を少なくしようという意図もあります。

保険会社には事故のリスクが高い人から高い保険料を支払ってもらえるというメリットがあります。また、事故を起こしていない「無事故等級」の人にもメリットがあります。旧等級制度よりも事故無等級の方が割引率も高くなるので、ずっと事故を起こさなければ等級も上がる上に高い割引率で自動車保険に加入できます。

事故有等級の適用期間

新しい等級制度で3等級ダウン事故を起こすと、翌年から3年間にわたって事故有等級が適用されることになります。車両保険を使用する1等級ダウン事故では、翌年の1年間のみ事故有等級が適用され割高な保険料となります。

また事故の回数によっても適用期間は変わってきます。例えば10等級の人が3等級ダウン事故を同じ年に2回起こした場合は4等級へと下がり、また来年から6年間にわたって事故有等級が適用されることになります。

ただし事故有等級の適用期間の上限は6年となっています。期間中に保険金を数多く請求したとしても、6年間無事故で過ごすことができれば事故無等級へと戻ることができます。

1等級ダウン事故とノーカウント事故

車両保険にも加入している場合、保険金を請求するような事故に該当するのが1等級ダウン事故です。例えば、盗難や落書き、いたずらなどによって車両が破損した場合の修理代などを請求する場合です。

今までの等級制度では、保険金を請求して車を修理したとしても翌年の等級は変わりませんでした。しかしこれからは1等級ダウンすることになり、しかも翌年の1年間は割高になる事故有等級の保険料が適用されることになります。

事故の種類 事故の内容 翌年以降の等級
ダウン事故 ・他人にケガをさせる(対人賠償保険)
・車や建物を壊す(対物保険)
・自損事故など(車両保険)
3等級ダウン
(事故有等級=3年間)
1等級ダウン事故 ・盗難、落書き、火災など
(車両保険)
1等級ダウン
(事故有等級=1年間)
ノーカウント事故 ・自分や家族のけが
(人身傷害保険、搭乗者傷害保険、無保険車傷害保険など)
等級に影響なし
(翌年は1等級アップ)

保険料を請求しなければ1等級ダウンが適用されることはありません。そのため、事故による被害額が大きくなければ保険を使用しないというのも1つの手です。翌年は等級が1つ上がるので保険料が下がるのはもちろんですが、毎年2等級分の割引率の差額が得になります。

1等級ダウン事故に遭った場合は自腹で支払うのか保険金を使った方がお得になるのか、一度保険会社にご相談されるのがおすすめです。

参考リンク
・ソニー損保:「等級制度ガイド

等級制度(新しい等級制度)のまとめ

  • 自動車保険には加入時からの事故件数による等級制度が設けられている
  • 事故を起こすと等級が下がり保険料が高くなる
  • 初めて自動車保険に加入される方は6等級からのスタート
  • 事故を起こすと翌年から3年間にわたって割高な事故有等級が適用される
  • 保険金請求の種類によって1等級ダウン事故と3等級ダウン事故がある
  • ノーカウント事故でも翌年は1等級ダウンし保険料がアップする